韓国への語学留学は私にとってはちょっと長めの旅だったのかもと今思っています。リフレッシュ。
家族関係が悪くなっていたわけでもないけれど、違う世界も見てみたい。
韓国語を学び始めたころに、왔다 갔다という単語を知って、これだ! ワッタカッタしたい、それが私の夢でした。お母さんというのは一人で自由にいろんなところに出かけたりできませんからね、長い長い時間。
その意味でまずは大きなスーツケースに荷物を詰め、それをゴロゴロ押して、一人で別のどこかへと出かけて行けたことは本当に嬉しいできごとでした。
もう一つ、自分のことだけやればいい。これが実に気楽で楽ちんでした。家族のご飯やスケジュール、健康のことも考えなくていい。おかげさまで親も健康で、任せられる兄弟もいて。いいえ、たまには思い出して心配したりはしていましたが、目の前にないからどうせ手は出せない。とにかくこの期間は自分のことだけ。楽勝です。
だから学期の合間の10日くらいのお休みにも、一度も帰国しませんでした。「帰らなくていいの? 家族が待ってるんじゃない?」という先生もいたし、「せっかく来たのに何しに帰るのよね? 行ったら家事しなくちゃいけないじゃないの」という先生もいらっしゃいました。後者に一票。そう、私はもう、帰国したら笑顔で迎えられ、好物をたくさん食べさせてもらえる誰かの娘ではないのですから。幸いコロナの余波で親戚の集まりもまだ再開していなかったので、嫁として役目もすーっとやり過ごすことができました。一年遅かったら事情は違ったかもしれません。
最後に、ずっと勉強していていい。これにつきます。この充実感。
仕事もないし、家事もない。決して立派な主婦ではなかったけれど、手抜き放題だったとはいえ、そうは言っても、とにかく、おさんどんも掃除もしなくていい。
私が住んでいたコシウォンは廊下から先は共同キッチンも洗濯機置き場も玄関も、大家さんが毎日きれいにしてくれていました。その上、自分の部屋は掃除道具もいらないほど狭いのです。床を毎日ウエットティッシュで拭いていましたが、一度計ったら1分半。あとはシャワー兼トイレの排水溝をちゃっと掃除すれば終了。天国だな、と思ったものです。こう考えると私は余程家の掃除が嫌だったようです。
そうやって誰にも邪魔されず、他のことは何もしないで、ずーっと勉強だけしていたい、と長年思っていました。ただし、本当に実際やってみたら、これはこれでかなりしんどいことでしたけれど。本当に、本当に。
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