大人の韓国留学 50を過ぎた私の留学の旅思い出日記

50代で1年間韓国の大学の語学堂に語学留学しました。帰国してしばらく経ちますがあの時の気持ちを残しておきたくて書いている思い出日記です。

授業の思い出ー体験授業1国楽ー

語学堂の授業は10週間。授業や試験が全て終わると、一日だけお楽しみの体験授業という日がありました。

ただこれも5、6級までの話で、通翻訳課程にはなし。曜日によって先生が変わり日程調整が難しいからという話も聞きましたが、実際もう学校から体験なんてさせてもらわなくても自分たちで勝手に何でもできるよね?ということなのだと思います。

私が通ったときは、5級はチャング(太鼓)、6級は韓国料理でした。

体験メニューについてはある程度パタンはあるものの、同じ級でもその時々で内容は変わるようで、生徒からの要望も多少聞きながら、担任の先生たちが適宜話し合って決めているんだろうなという感じに見えました。

チャングの体験会場は国立国楽院。

    

本格的な公演場、博物館、野外劇場なども併設された広大な施設の一角でした。学校のある1号線からは2回ほど乗り換えて3号線南部ターミナル駅からさらにバスにのるという(学校からは)便利とはいいがたい立地です。

語学堂内では上級に位置付けられる5級クラスとはいえ、韓国生活もようやく3か月目。授業や毎日の生活に適応するのに精一杯の時期です。ソウル市内とはいえ、行ったことのない場所に決まった時間までに来なさいと先生に言われ、どうやって行く? 何時に出ればいい? と楽しそうな黄色い声が教室に飛び交ったのは楽しい思い出です。あの時は本当にクラスの子たちの声が黄色く見えた‥‥‥。そういえば、同じ焦っていても私の声はもう黄色というより黄土色ぐらいなのかも。小さなことでもキャッキャ言える年代の子たちと共に過ごせた時間はとても貴重だったなぁと、今思い返しています。

ところで当日の体験内容もさることながら、そのような素晴らしい施設について知ったことが黄土色の私にとっては大きな収穫でした。「土曜名品講演」という伝統芸能の公演が毎週のように開かれていることを知り、しかも外国人はたしか5000ウォン程と格安。上級の私は四苦八苦しながらもようやくインターネットでの座席予約に成功し、国楽の世界を堪能することができたのでした。

その日の演奏会は満席で、隣には紺色のハーフパンツに白い靴下の育ちのよさそうな小4ぐらいの男の子がお母さんと並んで座っていて、お母さんと一緒に静かに音楽を聴いていました。土曜の夜に国楽なんて、なんて文化的な暮らしなのかしら、やっぱりソウルの子は違うわねと感心したのでした。

私はと言えばホールの隣の博物館でチャン・ヨンシルのドラマで見た石板の打楽器のレプリカを見つけ、喜んで叩いてみたりして一人で興奮、大満足。あのドラマ、もう一回最初から見たいなぁ。

私は楽器に特別強い関心があるわけでも、音楽に造詣が深いわけでも全くないのですが、名品と謳っているだけあって演奏は「本物だ!」という感じがしました。違いが判る女では決してないけれど、演奏者や出演者の方たちからはオーラを感じたのです。きっと韓国国内トップレベルの方たちによる講演だったのだと思います。週ごとに楽器や踊りなど演目が変わるようで、ソウルにいる間にもっと見ておけばよかったとその点はちょっと後悔しています。  

 

つづく

 

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