大人の韓国留学 50を過ぎた私の留学の旅思い出日記

50代で1年間韓国の大学の語学堂に語学留学しました。帰国してしばらく経ちますがあの時の気持ちを残しておきたくて書いている思い出日記です。

留学生活を支えてくれたもの ー拝峰山 その2ー

伝統市場と並んで、どこでもドアがあったら今でも毎日行きたいところ、ペボン山。

100m級の南北に細長い山に、散歩道がひたすら続いています。気に入っていた理由はたくさんあります。安全。管理が行き届いている。利用者のマナーがいい。自然がいっぱい……。

ペボン山はあちこちに登山口があり、迷わなければどこから入って、どこで下りようと自由です。コシウォンから15分ほど歩くとマンション群の近くのバス停のすぐ後ろに、その入り口はひっそりと現れます。おそらく北の端の登山口です。

私はここから入って南の端まで行って、また北向きに戻ってくるという一周1時間のルートを何度かの迷子の末に開拓しました。一体今自分はどこを歩いているのか? 山全体はどういうルートになってる? ネイバー地図に星を何十個もつけながらそれをつかむまでかなり苦労しました。方向音痴です。最強wifiありがとう。

さて、登山口から階段を少し上っていくとウッドデッキの散歩道が続くのですが、それがないところも緩やかな道にヤシマットが敷いてある親切設計です。いたるところに照明があって日が暮れてからの散歩も問題なし。夏は涼しいし、酷暑だった昨年は登山口に大きな冷蔵庫が設置され、ペットボトルの水が無料で提供されていました。東大門区、すばらしい。そして、真冬にはウッドデッキにもヤシマットが敷き詰められ、多少雪が降ろうと中高年のウォーキングの日課は守られるのでした。

「シッ!」「しずかに」「ごみは持ち帰りましょう」という照明のサインがしつこいく

らい出ているのですがそんなマナー違反するような人はいませんでした。もちろん、おしゃべりを楽しみながらウォーキングしている人たちはいますが、どこも二人並んで歩けるくらいの道幅なので、後ろから足音が聞こえるとみなさんすっとよけてくれるのでした。

でも抜かさずに適度な距離からウォーキングファッションを観察したり、時にはおしゃべりに耳を傾けたり・・・趣味悪いですが、歩きながらの夫婦げんかもなかなか興味深いものがありました。感想は、「ドラマと同じだ」です。

私よりひと世代ほど年上の大人数のグループの方に、写真撮って!と言われたこともありました。70になっても80になっても、お友達と一緒にハイキングを楽しめるなんて。

ランニングが禁止されているため前だけ見ていれば安全で、耳読書にも最適でした。ポッドキャストで日韓のニュースを聴いたり、語学堂の듣기の予習復習、発表の原稿も全部ペボン山で暗記したと思います。

乾いた風を感じながら、月を愛で、星に語り、群生するヤマユリを見つけたときは嬉しかったなぁ。眼下にはソウルの夜景です。

このような散歩道は建設の際に木を伐り、杭を打ち込むため自然環境を破壊するという理由で反対の声もあるという記事を読みました。ただ高齢化の現状を考えれば住民の健康と身近な自然を生かせる素晴らしいヘルスジャンだと私は思います。

町のネズミさん、本当にうらやましい。

  

 

   

 

  

#留学生活 #大人の韓国留学